日頃、海での出来事などを書きたいと思います。
(何かあった出来事等、不定期的な日記ですのでご了承ください)


2005/5/30(月)

朝方、魚を水揚げし出漁した。

湾内から濃霧で視界が悪くレーダーを頼りに漁場に向った。

今日は、トドガ崎灯台南オカのかごを上げることにし沖オカから

上げた。周囲は濃霧でほとんど何も見えない。白い煙の中で漁をしている

のと同じで周囲の音そしてレーダーを見てそして漁をしての繰り返しをした。

4時半過ぎだろうか、無線が入った。

『船の横に着いてけんねぇすかぁ。○○丸』

山田の船だった。同業船の山田の船が無線に出た。

『何したぁえ?なんがあったぁの?』

『あのぉす、船を突かれました。ぶつけられたぁでば』

『なにぃ?どごの船さ?浸水してるすか?大丈夫すか?』

『一様大丈夫だども、3番の横から水が入ってきているのんす。
機関場には浸水してねぇげど船をトロトロして帰ってだぁでばぁ』

『水が入ってきてだぁの?待ってどがん。今行くから』

どうやら船に追突されて船が壊れて少し浸水しているらしい。

父が山田の船に連絡した。

『○○丸。大丈夫だぁすか?船が沈没しねぇすか?』

『はい、今のところは大丈夫だぁども帰るまでどうなるかわがんねぇがね。
今船に着いてもらうがら』

父が何分にいるか場所を聞くと、自船の南沖に居て。

帰港中だということが分かった

『おめさんの、北オカに居ますから一緒に山田まで着いて行ぐすか?』

すると『まずは、大丈夫だぁども。浸水しているとこから水をポンプで
抜いて走ってんがえ。でも、スピードだすともっと入ってくんのんす
今、横に着いてもらってっけぇにいいでば。何かあったら呼んで頼むっけぇに』

『そうすか。こっちはいつでも向えるようにしてっけぇに気いつけてねぇ』

ヤマセ(濃霧)で周囲がまったく見えない所に、大型の貨物船が船尾後ろから

横に突進してきて追突したそうで貨物船のアンカーが船のポンプの所に

引っ掛かったまま船ごと持っていかれ数百メートル引っ張られたそうだ。

普通、後ろ横に追突されれば船が横転して引っくり返るのだが

貨物船のアンカーが船に引っ掛かったお陰で船は引っくり返らず

くっ付いたまま北上したとのこと。怪我も無くそして死になる事故

でなくて安心した。マストがぶっ壊れ船の横が穴が空いてしまって

造船場に上げてマストを新たにつけないといけないらしい。

四国の貨物船だったそうで、当て逃げされていればまた大変となった。

山田に無事帰港して行った。

その後、漁を再開し灯台沖に向かった。ボンデンに取り付こうとしたら

ボンデン前のマゴの下のロープに青白い大きなシートのような物体が付いて

いるのが見えた。流れ物が引っ掛かったんだなぁと思い長いカギで

それと取り払おうとし船を横付けにした。

マゴ浮きを引っ掛けラインホーラーに取り付けゆっくり巻いた。

シートをカギで取ろうと上がってくるのを待っているとなんか違う。

マンボウのような大きな物体だった。

もしかして?そう思ってゆっくり巻いてそして近くにきた途端ビックリした。

なんと、サメがマゴのロープにねっからんでいたのだ。

『サメだぁ!サメが引っ掛かってるぞ!船をストップだ』

そう父に言い放った。

『何??サメか。どらどら』父がブリッジから降りてきて海面を見た。

『おーー、モウガナだぁが。モウガナ。儲け儲け。カギで引っ掛けろ』

カギで引っ掛けろと言われたが、なにせちょこっと大きい。引っ掛けて

上げれるかどうかの微妙な大きさだった。

マゴのロープに口からそしてどうヒレに絡まっていて、そして生きている。

おそらく、マゴの黄色い浮きが餌だと思って食いつこうとして

そしてマゴロープに体と口が絡まってしまったんだろうと思った。

ちょこっと暴れたので、カギ棒でぷたつけてみた。

サメがバシャっと動いた。ビックリしたのか痛かったのか分からなかったが

いい反応をした。父が言った。

『おい、油圧機械で巻き上げっから、尻尾にロープを付けっから。』

そう言われ、船首したのヨゴダからロープを持ってきた。

サメの尻尾付近にカギを刺したが硬くて中々刺さらない。

おもいっきり引っ掛け刺して手が届くとこまでオモイッキリ引き上げた。

二人では到底船上まで持ち上げることができない重量でようやく

海面から尻尾が数メートル上がった所にすかさず尻尾にロープを掛け縛った。

そして油圧機械で引っ張り上げた。船上にサメが上がり暴れだした。

『噛まれっから近づくな。弱らせんの待つぞ』

そう言われ暴れているサメが弱る気配もあまりなく時間が経つので

ぷたつけることにした。噛まれないように気をつけて頭をぷたつけた。

多少暴れたが、すぐおとなしくなった。ぷたつけることは効くようだ。

『出刃持ってこい!腹切るぞ解体だ』

父がそう言ったので、ブリッジ下の所に置いてある出刃を取りに行き

急いで持ってきた。

『いいか。見てろ。こうやって解体すんだぁが。』

そう父が言って腹下からあご下までかっきった。

腹が裂け、中から大量の血が噴出してきた。みると内臓が大きい。

父が腹の中に手を突っ込んで内臓を取り出した。

『腹ん中はあったけぇな。いいが、ここが1番うんめぇんだ』

そう言って口から近い所まで出刃と手を入れて斬って取り出した

『これがうんめぇんだ。ホッツ(心臓)だ。モウガナのホッツだ』

見ると心臓がぴくぴく動いている。こんなのが美味いのか。

すぐさま肝臓を取り出しそしてサンスイで腹の中を洗って氷をつめた。

サメは死ぬと全身にアンモニアが回り臭くなる。そうなる前に解体

しないといけないらしい。氷を腹につめてそして鮮度を保つため

布シートをかぶせ帰港した。魚市場にサメを水揚げした。

結構、驚かれた。どうやって獲ったのか聞かれた。

今日は、とても貴重な体験をした。ビデオカメラ・デジカメを船に積んで

いなかったので船上でのことを撮ることができず、すごく後悔した。

昨日の鯨といい良いときに限って持っていない。


家からビデオカメラを持ってきてもらいトラックの荷台に載せた

サメを数秒撮った。後日、サイトでアップすることにするので

見て欲しい。このモウガナ(サメ)は、大きくない部類の種類だそう。

三人持ち上げて引っ張ってトラックに上げれたので。
大体1メートル60センチあるかくらいな。

5年位前は、すごく大きいサメを捕獲したことがある

これはユニックで上げてもらった。この話は

新コンテンツで書こうと思う。



 


2005/5/29(日)

市場が休みなので時間に束縛されることもないのでゆっくり出漁した。

今日は濃霧で視界がほとんど見えない。レーダーをまわし沖合いに向った。

視界数百メートルしか見えず、どこが陸で沖方向なのかは、レーダーや

ブロッタをみないと分からない。

周囲の貨物船等に気をつけながら沖合いに着いた。

一番北前の南ボンデンに着こうとしたが見当たらない。

レーダーにも中々映らず探し回った。

どこを探しても無いのでもしかしたら切られたのかと判断し

北ボンデンから上げることにした。逆から上げるので

上げづらくかごがかっこまる。

沖は、きよ水でゴタゴタした水で汚れていてかごの中のサンマの餌も

腐っており異臭が発生していた。石ダコも入っておらずあずげ無し。

2本目も上げたが、マタラが数匹で石ダコはあずげが無い。

沖から中間地点に移動し、かごを上げた。ここも毛ツブだらけで

石ダコのピンが数匹だけでまったく漁が無い。餌交換をしているのと同じだった。

それから数分経っただろうか、父が右舷でかごを上げていて自分は左舷で

かごに餌をかけていたら父が叫んだ

『クジラだ!そごにいっつぉ(訳:居るぞ)』

『どこに?どごさ?』

海面を見渡してもクジラの姿が見つからない。

『あら あそごを見てろ。出てくっから』

父が巻くのをストップして、海面を見ることにした。

すると右舷前方の海面からのっこりと黒い物体が出てきた。

『うぉーー。すげーークジラだ!』

その姿を見て声を張り上げた。背びれをして少し呼吸をしたのだろうか

海面がプシューとなった。潜水艦を見たことがあるが、あの外見とほぼ似ていて

ビックリした。船の近くに来るとは思いもしなかった。

『かごをはだいで、落としてやったのを海中で何かと思って船にきたんだぁべ
食えるとかじゃなく、落ちる物体に興味があってきたんだぁが』

父がそう言った。

『なにクジラ?分かる?』

『ミンクだ。ミンク。ミンクダァが、このミンクはうんめぇんだぁがや』

『えっ?美味いの?本当?』

『バガ言え、クジラの中では1番うんめぇんだぁが。昔食ったんだぁがや』

そう言われ海面から出てくるミンククジラを見ながら

本当に美味いのかと思った。

数分でどこかに行くのかと思ったら、ずっと船に着いてきた。

船尾から左舷横そして船首に行き潜って右舷の横に出てくる。

イルカが船にまとわり付くように船周囲を泳いでいた。

左舷から船底に潜り右舷から出てきた。

『うらぁだぁ。おっかねぇごどするミンクだな。』

2回もその動作を繰り返した。お腹が白くそして顔から口にかけての

形がおかしくて笑えた。

餌が食いたいのかと思い、かご餌のサンマを数匹海面に投げ込んだら

それを見ていたセグロカモメが海面に飛び込んでサンマをまるこ飲みした。

クジラに上げたサンマを食われごぜがやげだ。先にカモメに食べられるので

止めてミンクを見ることにした。

日曜だしセリに間に合うように帰らなくてもいい。そんな感じで

巻くのを止めてミンクが船の周囲を泳ぎ回る姿を見た。

父が言った。

『ミンク食いてぇなぁ。醤油かけっつぉ脂で醤油がはじがれんだぁがや
1番うんめぁんだぁぞ。あら、ゴンドウクジラの大群がくっけぇども
あのゴンドウは1番うんまぐねぇんだぁ。食えたもんじゃねぇ。
やはりミンクがうんめぇぞ。』

クジラを見ながらそう言われると、どんな味なのか非常に気になってきた。

しばらくするとミンククジラも姿を消し見えなくなった。

漁を再開したが、やはりクジラが気になって周囲の海面を見てしまう。

周囲は濃霧で視界が悪かったが、クジラがいなくなると寂しい気分になった。

漁を終え帰港。今日は、昨日と違って不漁だったがクジラと遭遇できたことが

なによりうれしく久しぶりに珍しい光景を見ることができた。

 


2005/5/28(土)

昨日の疲れもあったが、長い時間寝たのでいくらかは良くなった。

今月から体の調子が非常に悪く、寝ていたり漁を休んだりが多い。

今日は割かし具合も少しは良くなったので、頑張って漁をすることにした。

近い漁場のオカを上げることにし出漁した。

重茂半島のトドガ崎灯台をさらに南下し漁場に着いた。

1番南から北に上げていくことにしボンデンを上げ、ケダを巻き上げた。

しょっぱなから石ダコが連続入ってきた。こんなことは今までになく

どんどん入ってきた。1本目で普段の4本上げるくらいの石ダコを獲った。

北に移動しかごを上げた。ここも漁があり石ダコが入ってきて、アイナメ・ナメタカレイ

ドンコが獲れだした。水が変わったようで魚類がこんなに入ってくることは

無かった。ネカツカ・フグロカツカも獲れだし生簀がいっぱいとなった。

最後の最後まで、石ダコが獲れ今日は今年に入って初めての

1番漁となり大漁だ。生簀に活かして帰港した。

水揚げするのにも汗かきで疲れたが、大漁だとそんなことも吹っ飛んでしまう。

明日は日曜日で魚市場が休みだが、漁がいいので出漁。


 


2005/5/27(金)

気象が悪い。隣の船が沖から帰港中とのことだった。

こちらは港内から湾内に出た頃にそう無線で入った。

今日は、オカのワカメ上げをする目的で出漁してきた。

出ている船は2隻だけで他は休んだ。

途中で、隣の船とすれ違った。オカは、凪が良い。

閉伊崎をかわって南下すると、重茂の養殖業者の船の灯りが

ネオンのように眩くて海が綺麗だった。

オカ側の道具に取り付きゆっくり巻いた。

ケダがバリバリとうなり効いている。相当負荷がかかっているようで

ゆっくり巻かないとケダが切れる。石が来てアンカーが来た。

アンカーにメノゴが引っ掛かってきた。この段階でおおよそ見当が付く。

かごを上げて行くと、lたくさんのメノゴがかごにネッカラまってきて

かごが変形して壊れてきた。かごの中には何も入っておらず

メノゴ採りとなった。1本上げるのに2時間かかった。

もうメノゴで体がすごく疲れやる気も無くなり、上げ終わってから

南沖に道具をもって行き入れた。沖は、メノゴの影響はないので安心。

南の風が強くなって操業するのにもつらくなったので

漁を止めて帰港した。朝の7時半過ぎに岸壁に付いた。

今日は、メノゴで散々な日だった。疲労困憊で体の調子が悪くなった。


 


2005/5/26(木)

天気も良くそして暖かい。

朝からいい天気で風もそんなになく漁をしていてもちょうど良かった。

今日は、沖合いのかごを上げた。マタラが入っていると思ったら

入っておらずタコも漁なし。きよ水で餌が残って腐っていた。

ゴタゴタした水で沖はまだダメだ。3本上げたが1匹あずげをしただけ。

漁が無いのでオカに行った。トドガ崎灯台のやや沖オカの魚層付近を

上げると次々に石ダコが入ってきた。タコはオカヨリに移動したようだ。

ドンコやメヌゲ、マタラが獲れた。今日はアイナメを捕獲した。

魚市場にも数匹くらいしか水揚げされない。値段がいいので

生簀に入れて置いた。ナメタカレイ、ギス、フグロカツカ等

魚類がばすばす入ってきた。活魚にすると値段もいいので活かしておく。

石ダコ・水ダコも獲れてきて昨日と同じくらいになった。

オカは沖より水がいい。明日も、オカを上げてみよう。


 



2005/5/25(水)

朝の3時、遅く出漁した。

そんなに海が悪いわけでもなく、沿岸沿いから中間地点の沖に

走らせ1時間南下した。トドガ崎灯台を南下し山田口まで来た。

原油高騰もあり、経済速力で走る為に漁場に着くのが

1時間はかかる。4時過ぎになり、明るくなってきた。

山田の船と無線で連絡をし漁を始めた。

日差しが出てもトドガ崎灯台はまだ光を放っている。

かごを上げながら餌を取りかえその繰り返しをし

タコが来るのを待った。半分くらい上げると少しずつタコが入ってきた。

1本目は4匹だけだった。沖合いに山田の船がいたので連絡し

そのオカ側に取っ付き道具を上げた。3日ぶりに上げてみると

餌も分解されていて毛ツブやドンコが入ってきた。

タコもそれなりに入ってきて水槽が半分となった。

灯台オカから沖を上げると、メバルやドンコ、ギスが入ってきて

今日は珍しくマタラが入ってきた。オカ寄りに突っかけてきたの

だろうか、結構大きいそして見た目も良く腹が膨れていて

このうえないマタラが2匹きた。オカにマタラが突っかけてきたということは

沖合いのかごにマタラが入っていると思った。

灯台から北前に移動しかごを上げると、タコがどんどん入ってきた。

4本目で大漁となり水槽がいっぱいになった。

最後に閉伊崎沖オカにある道具を上げることにし

30分くらい走り道具を上げた。すっからかんで餌も無く

ツブも入っておらず空だった。メノゴでかごが変形し曲がって

壊れてきた。根に引っ掛かりそれをローラーで巻くから負荷がかかり

ひんむぐさって壊れてくる。タコも入っておらずあずげができないと思ったら

最後の方で1匹入っていた。ようやくの1匹だった。

大きい石ダコだったので、あずげをし安心した。

漁を終了し帰港した。外海の沿岸沿いは海が悪く

波が岩を乗り越えてぶち当たっていた。これでは、ウニ漁は行われない。

外海が凪が良くなるまでは、まだ日にちが必要かと思った。

陸から見る海は平和そのもので不思議なくらい凪良し。

本当の海は外海に出ないと味わえないのである。


 


2005/5/24(火)

今日はいつもより遅く起きた。

朝の3時前は、まだ暗い。そして雨が降っていた。

気温も低くヒーターを付け浜準備をした。

父が先に家を出て気象を確認しに行った。

数分後、戻ってきた。

『だめだぁ。沖風だぁな。今日は休むが。かご修理やっぺぇなぁ』

その言葉で、浜休みとなった。

また寝て9時くらいから船でかご修理と道具作りをした。

今日は、どんよりした天気で風が少し強く肌寒い。

ヤマセが来たような感じだった。

今日の港内風景



2005/5/23(月)

4月は、きよ水の影響でまったく漁が無く休漁しながら

たまに浜に出てボンデンがないのをやったり餌を取り変えたりしながら

水が変わるのを待った。5月に入っても漁がない。

以前、きよ水でどす黒くかごの餌が腐って異臭を放っていた。

中旬過ぎ辺りからだろうか、タコが少しずつ獲れてきた。

水が少しずつ変わってきたようだ。

昨日は、日曜だったが出漁してみるといつもよりタコがかごに入っており

大漁までいかないが、まずまずの漁だった。

今日は、朝魚上げをし出漁した。

昨日今日と天然ワカメの口開けがあったが、ワカメ漁にはでない。

タコが良くなってきたからだ。

ワカメを2回開けたらウニを開けると前々から言われていた。

来週に1回行われそうな感じがする。

ウニがどんな感じなのかを確かめてみないと。